練習日記:2006年3月12日

相変わらず最盛期に比べれば半分位の出席なので、人数的には寂しい気もしますが、各パートまんべんない出席で、今日の合奏はそれなりにアンサンブルが出来たし、なんとなく良い音のする箇所もあり、私個人的には結構楽しめました。(感想は人それぞれと思いますが・・・)
まず、先週同様に一曲ずつデモ演奏を聞いてから、1回通して少し細かい部分へという順番で、ギブソンの「アメリカ讃歌」とバーンズの「第4交響曲」の2曲を合わせました。

「アメリカ讃歌」は9.11のテロの犠牲者を讃えた曲で、「アメリカ国歌」が素材となっています。
選曲会で聞いた時は正直言って「退屈な曲」という印象で、あまり好きにはなれませんでした。
結局やる事に決まって、半ば仕方なく数週間前からサンプル音源を取り寄せて聞き始めましたが、それでも曲への印象は変わらず。「退屈」「ゆっくりで吹いていて疲れる」と思っていました。

数日前のことですが、2003年、テロの翌年の7月にNYに行った際のアルバムを開いてみました。国際貿易センタービルの跡地を見に行った際、写真を撮った事を思い出したのです。
崩れたビルの廃材で作られた十字架。NYの街中のあちこちに貼られた行方不明の家族を探す張り紙。
一見平和そうな街の中に存在する悲しい影・・・

その後聞いた「アメリカ讃歌」は特別でした。涙は止まらないし、頭の中を色々な映像がよぎる。
そして今日の合奏を迎えたわけですが、今の自分の精一杯で吹きました。結果、他のパートの音をちゃんと聞くことが出来て、曲の中、和音の中での自分の役割が結構理解出来て、少人数でアンサンブルをしているような楽しみが味わえて楽しい合奏となりました。
あの時見たNYの街の光景を思い出したら、中途半端な気持ちでは曲に向えません。今の自分の精一杯の気持ちを音に込めたつもりです。と言っても初見なのでMac!さんの耳には私の音楽的に至らない点が沢山聞こえたと思いますが。
何はともあれ、この曲の中で自分が表現したい事が見えてきそうです。技術的に難しい所は一つもないので、自分が表現したいことをどのように音にするかをちゃんと考えて行きたいと思います。

合奏ではこの曲の次にバーンズもやりましたが、今日はここまで。おやすみなさい。